現在、コロナウイルスによる自主的自粛措置継続中で、あまり遠くにお出かけできません。この期間を利用して、過去に行った世界遺産について書いてみようと思います。この旅は、かつてドイツに勤務していた2004年1月に行ったものです。

昔はこうだったようだ。

ロルシュ日帰り 2004,1,17

ドイツには歴史的な文化遺産が数多く残されていますが、それを全て見ることはできません。(考えてみれば、日本に何十年住んでいても、日本の全てを見ていないのだから、当たり前です。)そこで、ひとつの目安として「ユネスコ世界遺産に登録されているものなら、価値が高いはずだから、これは見ていこう。」と考えているわけです。(ユネスコ世界遺産の本や雑誌もあるので、是非見てください。)
ロルシュは、フランクフルトから南へ約60キロ。世界遺産になっていなければ行くことはなかった町でしょう。実際、ガイドブックにもほとんど載っていない町です。とは言え、ドイツでは10番目に世界遺産に登録されたのですから、歴史的な価値は高いのでしょう。車ですぐ行ける距離にあるので、1月17日の土曜日に、ちょっと見てくることにしました。

王の門
教会・・世界遺産にしてはちょっと地味。

 朝10時過ぎに家を出発(我が家の行動パターンから言うと、信じられないくらいゆっくりのスタート)。11時前にはロルシュに到着。まずは町の博物館に行きました。チケットを買うと、受付のおばさんが「こっちには○○の興味深い展示がある。こっちは△△の説明。ドアを出て上に上がると、ここにもおもしろい◇◇があるので見てきてね。さあ、何か質問はありますか?」「日本語のガイドはありますか?・・・」こんなところ(失礼!)にも日本人が来るのですね。日本語のパンフレットがありました。プリント一枚の簡単なものでも、あると助かります。博物館には、修道院の説明と、この町の特産品であるたばこの葉と葉巻についての展示がありました。博物館では、「日本人がどうしてわざわざここに来たのか。この町をどうやって知ったのか。」と聞かれました。「ユネスコの本。」と答えるのが精一杯でした。

764年に建てられたベネディクト派修道院で、ピピン三世の時代に建立。876年からは東フランク王国の国王が埋葬されるようになり、修道院の最盛期を迎える。その後、焼失と再建を繰り返しながら、シトー派、プレモント派の修道院になった。宗教改革の時代になると、修道院は荒廃し、今は門と教会、修道院の一部しか残っていない。しかし。この修道院はドイツにおけるロマネスク建築以前の最も重要な遺跡のひとつといえる。

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(パンフレットより)
ロルシュの町は、ドイツらしい木組みの家が並びます。

 博物館を出ると、残念ながら小雨。とにかく門と教会を見ました。世界遺産としてはとても地味な感じがしましたが、価値のあるものが全て派手とは限りません。とにかく、世界中から「価値あるもの」と認められた遺跡を、生で見たのですから、何かいいことがあるでしょう。町では、本屋さんで絵はがきと本を買い。早々に帰りました。

 今日の目的地はもうひとつ。それはIKEAという大型家具雑貨ショッピングセンターです。うちではあまり大きな買い物をしないので、今まで一度も行っていません。そこでは簡単な食事もできるはずなので、見物がてら昼食です。

 IKEAは、フランクフルトの西30キロくらいにある店。そこは、うわさ通りの巨大な店でした。さっそく食堂で昼食。メニューは少ないけれど、肉団子は日本的でなかなかいい味。(でも、なぜかつけあわせにジャムがついてくる。)それに安いので助かります。そして店内を見物。見物のはずが、カートに少しずつ商品がたまってくる。クッション、額、父の布団(何故だ?臭いのか?)、ごみ箱、電球、それから何故かままごと道具?安いからといってたくさん買いこんでしまいました。

肉団子、うまい。(当時は日本に上陸していない)
「ねえねえ、買い過ぎた?」「安いから、いいよ。」
もうジュースは自分で買えます。「はい、ふた。」「どうも。」

 IKEAを出るともうあたりは真っ暗。帰り道、こんどはというショッピングセンターに行って、娘たちのロングジャンバーを探しました。(もちろん来年に備えてです。)デパートや衣料専門店をはしごして、5軒目でやっといいサイズのものが手に入りました。(家に帰って確認すると、なんと日本製!)

 ほんのちょっと見てくるつもりが、ドイツにきて一番の買い物ツアーになっちまった・・・。娘2「あー今日はおもしろかった。いっぱい買い物したし。」おいおい、きょうの目的はロルシュの修道院だよ。「あっ、そうだけ・・・。」

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